サプリメント

β-アラニンの効果とは?摂取目安量と服用時の注意点

Written by Ryuichi Yamashita

アミノ酸の中でも、グリシンについで単純な構造を持つものとして知られるアラニン。
アラニンの一つ、β(ベータ)アラニンは特に欧米のプロスポーツ選手に人気があるサプリメントの一種ですが、一体どんな特徴があるのでしょうか。
その効果や摂取目安量、服用時の注意点や評価の高いサプリについて調査しました。

1. β-アラニンとは

アラニン(化学式:C3H7NO2)というアミノ酸にはα-アラニンとβ-アラニンの二種類が存在し、通常、化学の世界ではアラニンというとα-アラニンのことを指します。α-アラニンにも様々な効果があると言われていますが、ここでは、近年サプリメントとして人気のβ-アラニンについて取り上げたいと思います。

β-アラニンは3-アミノプロパン酸とも呼ばれ、その化学式(示性式)はNH2CH2CH2COOHと表記されます。β-アラニンは特に欧米のプロスポーツ選手にサプリメントとして人気があり、日本においても徐々に認知が広まってきています。

認知の広まりを受けるような形で、2019年3月にβ-アラニンは厚生労働省が発表する非医薬品リスト(医薬品的効能効果を標榜しない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト)に加えられました[1]が、このことからも健康食品として今後も利用・活用されるケースが広がってゆくものと思われます。

2. 主な効果効能

β-アラニンがスポーツ選手に人気の理由は、数多くの研究がスポーツ時におけるパフォーマンスの改善・向上を示唆していることによります。

β-アラニンは、筋肉中に含まれるカルノシンと呼ばれるジペプチド(アミノ酸が二つ結合したもの)を構成するアミノ酸として知られていますが、このカルノシンは運動時に我々の体内で重要な役割を果たしていることが分かっています。

β-アラニンを摂取することで期待できる効果効能について、カルノシンの働きとともにまとめると以下のようになります。

2.1 瞬発力の向上

β-アラニンの摂取により、短時間、高負荷、断続的な運動が必要とされるスポーツにおいてはパフォーマンスが向上することがいくつかの研究によって示されています[2]

β-アラニンとヒスチジンと呼ばれるアミノ酸で構成されるカルノシンは筋肉中に多く含まれますが、このカルノシンは生体pHを一定に保つ緩衝能を有していることが明らかになっています[3]

大きな負荷のかかる運動を集中的に行うと筋肉中に乳酸がたまる、というのを聞かれたことがあるかもしれませんが、乳酸が蓄積すると筋肉中が酸性に傾きます。

β-アラニンを摂取すると筋肉中のカルノシン濃度が高くなり、酸性状態が緩和されます。生体pHが通常の状態により早く戻るため、運動の持続性や疲労軽減が早く進み、その結果としてパフォーマンスが向上すると考えられています。

実際にイギリスのレクサム・グリンドゥル大学がアマチュアボクサーを対象に行った調査によれば、一日あたり6gのβ-アラニンを4週間摂取したボクサーは摂取しなかったボクサーに比べて試合中のパンチ力及びパンチ回数が増大したとされており、β-アラニンの有効性が示されていると言えるでしょう[4]

また、オーストラリアのクイーンズランド大学の調査によれば、オーストラリアのプロラグビー選手の半数以上(リーグによっては実に80%以上)の選手がβ-アラニンを利用していると回答しており[5]、特に欧米のプロスポーツ選手の間では非常に人気のあるサプリの一つです。

2.2 持久力の向上

β-アラニンの効果は瞬発力の向上という観点では多くの研究がその効果を示唆していますが、持久力が必要とされるスポーツでパフォーマンスが改善されることを示す研究は多くありません。

ただ、2018年にブラジル、サンパウロのサン・ジュダス・タデウ・ブタンタ大学が行った研究によれば、1日あたり5gのβ-アラニンを23日間摂取したグループは摂取しなかったグループに比べ、10kmランニング時の記録が向上したと発表されています[6]

この研究が興味深い点は、記録の向上という結果だけでなく、実際に対象者の血中乳酸濃度を測定したところにあると言えるでしょう。その結果によれば、摂取グループは非摂取グループに比べ10kmランニング後の乳酸濃度が低かったとされており、理論上もβ-アラニンの有効性が示された研究の一つと言えるのではないでしょうか。

3. 摂取目安量と服用時の注意点

3.1 摂取目安量

β-アラニンの摂取目安量として国などが定めた公式なデータはありませんが、β-アラニンをサプリメントとして摂取する場合の目安量は、多くとも一日あたり数グラム程度とされていることが多いようです。実際に行われる研究においても、その摂取量は一日あたり2gから6gとされることが多いため、基準値としてはこの範囲を一つの目安とされると良いでしょう。

3.2 服用時の注意点

摂取上限量に関しても正式な規定はありませんが、1日あたりの摂取量は多くとも6g程度とされていることが多いようです。重篤な副作用は報告されていませんが、アメリカの国立衛生研究所のデータによれば、一回の摂取量が800mgを超えるなど、一度に過剰に摂取した場合は一時的に皮膚が過敏になったりチクチクするような痛みを感じるケースがある[7]とされています。摂取後、もし上記のような症状を感じられることがある場合は摂取を中止するか、時間を空けて分割しながら摂取されると良いでしょう。

4. 利用者の口コミや感想

β-アラニンの効果は上記のように様々な効果が研究では実証されています。しかし、研究と現実は結果が違うことも少なくありません。そこで、実際のβ-アラニンの利用者が投稿した口コミを調査しました。

“1カプセルで試してみましたが、プレワークアウトのような反応はありません。
ですが、トレーニング中鏡をみると血管の露出はプレワークアウトの様に出ていました!
次は2カプセルで試してみます。”

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クロストレナーでの有酸素運動の持久力がUPします
私にとってスポーツジムでの必需品です
これからもリピしていくつもりです

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短時間かつ高負荷、断続的なスポーツについてはその効果が認められていますが、持久力を必要とするスポーツにおいてはその効果はまだまだ研究が不足しており、専門家の中でも一概に結論付けられているわけではありません。

ただ、レビューの中には有酸素運動時に効果がある、というような口コミもあり、今後のさらなる研究が待たれると言えそうです。

また、Amazonのレビューなどを見る限り、海外ユーザーのレビューが多いため、日本での認知はまだまだこれからと思われます。

5. 購入方法と最安値

日本で販売されている、βアラニンに特化したサプリメントは数がそれほど多くはありませんが、口コミなどを調査する限り、下記の3つのサプリが特にオススメです。Amazonや楽天などで簡単に購入することができますので、この機械にご検討されてはいかがでしょうか。

5.1 【海外直送品】ナウフーズ – ベータアラニン 750 mg 120カプセル

アメリカのNOW Foods社が製造・販売するアラニンシリーズにはいくつかの種類がありますが、この「ベータアラニン 750 mg 120カプセル」はカプセルタイプで飲みやすいため、特にオススメしたいサプリです。

同社から提供されているアラニンシリーズには他にもパウダータイプの物などがありますが、1日に複数回(2回から3回)摂取することが推奨されているため、スポーツをされている方などは手軽に服用できるカプセルタイプの方が継続できるのではと思います。

◉価格:¥2,980
◉総量:120粒(約20日分)
◉1日あたりの摂取量:4.5g(1回3錠を1日あたり2回服用した場合)
◉1日あたりの費用:150円程度
◉URL:https://amzn.to/2XVzcYL
◉購入方法:Amazon

5.2 Primaforce βアラニン(ベータアラニン)ノンフレーバー(100回分/200g)【並行輸入品】

◉価格:¥4,980
◉総量:200g(約50日分)
◉1日あたりの摂取量:4g(1回大さじ2杯を1日あたり2回服用した場合)
◉1日あたりの費用:100円程度
◉URL:https://amzn.to/2GnTjUp
◉購入方法:Amazon

5.3 ベ-タアラニン 400g Allmax(オールマックス) 筋トレ/トレーニング/ジム/スポーツ/β

◉価格:¥3,040
◉総量:400g(約62.5日分)
◉1日あたりの摂取量:6.4g(1回ティースプーン1/2杯を1日あたり4回服用した場合)
◉1日あたりの費用:50円程度
◉URL:https://item.rakuten.co.jp/harmony/ax-20239
◉購入方法:楽天

6. まとめ

アミノ酸の中でも比較的簡単な構造を持つβ-アラニンですが、その簡単な構造ゆえに人体の基本的かつ重要な部分を構成していると言えます。

主にプロスポーツ選手向けではありますが、競泳やラグビー、アメフトなど短期間のうちに爆発的なエネルギーが必要とされるスポーツをされている方でパフォーマンスを改善したい方には特にオススメです。

商品を選定する際は、一粒あたりのβ-アラニン含有量や価格などを考えて購入されるとよいでしょう。

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