寒くもなく、暑くもない季節となりました。
過ごしやすいからこそ、したくなるのが「筋トレ」。
ところで、筋トレに効果的な栄養素はなにか、ご存知でしょうか?
ただプロテインを飲んでいれば良い…もしかすると、そんな方は「筋肉ロス」をしてしまっているかもしれません。
また、「筋トレなんて疲れること、したくない!」という人もあるかと思います。実は、クレアチンを摂取すれば「疲れを知らない絶好調の状態で」運動をすることもできるのです。
今回は、そんな「筋肉」「運動」に関連する栄養素の一つ、クレアチンについて調査しました!
学術論文や実態から、クレアチンについてまとめます。
目次
1.クレアチンとは
1.1クレアチンについて

クレアチン(Cr)は、アルギニン、グリシン、メチオニンという3種類のアミノ酸が組み合わさった有機酸で、別名:1-メチルグアニジノ酢酸と呼ばれています。人間の筋肉中に含まれている栄養素で、「運動をする際(筋肉を動かす際)、最も効率的にエネルギーをつくり出す」役割があります。クレアチンが不足すると、エネルギー産生方法が変化、最高のエネルギー量での運動ができなくなり、パフォーマンスが低下します。
筋肉トレーニングをする前やスポーツをする前に、摂取すると非常に良い栄養素こそ、クレアチンなのです。
参考:グリコ健康科学研究所「クレアチンとは」,2019 [1]
1.2 最も高いパフォーマンスをするには?

「今日はちょっと不調だ…」
そんな経験はありませんか?好調のときと全く感覚が違う、身体の反応がいつもと全然違う…。苦痛です。今までの自分と、現在の自分との葛藤に悩みながら行うスポーツは、もはや苦痛です。不調の原因は、実はクレアチンの不足にあるのかもしれません。
運動をする際、身体が動くメカニズムは、以下のようになっています。
①ATP(アデノシン三リン酸)+ 水 → ATPがADP(アデノシン二リン酸)+P(リン酸)+エネルギーに分解される
②エネルギーを作り続けると、ATPがなくなる
③ADPにPを合成して、ATPをつくる
④ATPが分解され、エネルギーがつくられる(以下、繰り返し)
この中で、「③ADPにPを合成してATPをつくる」際に必須なのが「クレアチンリン酸」です。クレアチンリン酸は、ATPを分解した分だけある「リン酸(P)」にクレアチンがくっついたもの。リン酸は再利用でき大量に存在しますが、クレアチンは限られた量しか存在しません。
クレアチンリン酸が不足すると、糖を分解してエネルギーをつくるようになります。そこでは副産物として乳酸が発生します。乳酸は疲労を感じさせる物質です。つまり、クレアチンリン酸がなくなると「疲れた」と感じるようになるのです。
逆に言えば、クレアチンリン酸が豊富にあると疲れを感じずパフォーマンスができます。
よく、短距離走の選手が意外にも余裕たっぷりにゴールする様子を観たことはありませんか?それは、その選手に「クレアチン」がたっぷりと貯蔵されているため。
もし、「今日はなんだか疲れやすい…」「トップスピードが長続きしない…」という日は、クレアチンが不足しているのかもしれません。
参考:西端泉「フィットネス運動生理生化学―クレアチンリン酸によるATPの再合成」[2]
2. クレアチン摂取の主な効能
さて、身体を動かす際、最高のパフォーマンスをするために必須の栄養素、クレアチン。クレアチンを意識的に摂取すると具体的にどんな効能があるのでしょう?クレアチンに関する研究論文を調査してみました!
2.1 筋トレの効果向上

クレアチンは、「筋トレをする際のサプリメント」として知られています。では、クレアチンを摂取すると具体的にどれほど筋力が増加するか、ご存知でしょうか?
アメリカブルームズバーグ大学の研究[3]は、筋トレ前にクレアチンを摂取した場合としていない場合の筋力の増加量の違いを調査しました。
すると、なんとクレアチンを摂取した場合、摂取しなかった場合と比べて8%ほど筋力が増加したそう。
一見すると微々たる増加ですが、それを5回続けるとクレアチンを摂取しなかった場合と比べて47%もの差が拡きます。8回続けると85%、9回で2倍もの差となり、15回目では317%もの違いとなります。
もちろん、何を目的にトレーニングをするかは人それぞれです。しかし、トレーニングにおいてクレアチンの摂取が推奨されているのには合理的な理由があるようです。
2.2 無酸素運動でのパフォーマンス向上

クレアチンは、「運動」でのパフォーマンスを向上させる効果があります。それは、先述したように「クレアチンによるエネルギー産生は疲労物質である乳酸を産み出さないため」。では、クレアチンを摂取した場合としていない場合でどれだけパフォーマンスが異なるのでしょう??
調査してみると、クレアチンは「短時間に大きな力を必要とする」無酸素運動(短距離走や投擲等、30秒以下の瞬発力的運動)において、パフォーマンスを向上させる効果があることが明らかとなっています。アメリカのオールドドミニオン大学の調査[4]によると、クレアチンを運動前に摂取するとおおよそ7.5%、パフォーマンスの向上がみられたとのこと。そしてこれは、クレアチン摂取による「疲労の低下」が原因ではないか、と分析されています。
対して有酸素運動(長距離走やサッカー等、持久力的運動)ではどうかというと、「クレアチンによる疲労軽減効果が見込まれる」程度に留まり、決定的に効果があるという風潮ではありません。
特に瞬発力を求められるスポーツの前、調子を上げたいときはクレアチンを摂取すると良いでしょう。
2.3 認知機能改善

特に「エネルギー産生」「疲労軽減」に効果があるとされるクレアチンですが、実はその疲労軽減効果が、「低下した認知機能を回復させられるのではないか」と唱えられています。アメリカのブルームズバーグ大学の研究[5]では、「クレアチンを摂取すると疲労が軽減されて筋力が増加し、日常生活を好転させる」とし、日常からクレアチンを摂取すると「衰えた認知機能が回復する」と述べられています。
思えば、300歳近くまで生きたと言われる古代日本の忠臣・武内宿禰(たけのうちのすくね)は日常的に心身の鍛錬をしていたそう。「日常的な運動は長寿の秘訣」とよく聞きますが、もしかすると、「筋肉量を維持すること」がアンチ・エイジングの秘訣なのかもしれません。
3. クレアチンの摂取目安量と注意点
3.1 摂取目安量

国際スポーツ栄養学会の報告をまとめると、クレアチンの摂取目安量(健康上、摂取し続けて有益とされる量)は1日3gとされています。
また、欧州食品安全機関では1日3gまでの摂取は安全であるとされています。各種サプリメントの摂取目安量を見ても、目安量は3〜5gが多いです。
これらをまとめ、当記事では、クレアチンの摂取は基本1日3gを目安とすることをおすすめします。
3.2 クレアチン摂取の注意点

クレアチンは、摂取の副作用として、稀ではありますが「体重増加」や「脱水症状」、「胃腸が緩くなる」等が報告されています。[6][7] しかし、「それらはフィクションだ」と主張する論文[8]も存在しており、真偽のほどはわかりません。
クレアチンが健康被害を及ぼすかどうかはまだ研究途上ですので、今後の調査や研究を待つばかりです。
クレアチンをはじめて摂取する場合は、「目安摂取量を守る」「何か身体症状が生じた際はすぐに摂取を中止する」これらに注意して、サプリメントと身体の適合性を診るようおすすめします。
4. 利用者の口コミ・感想
以上、クレアチンの摂取は「筋力向上」や「パフォーマンス向上」、「認知症対策」に効果があることがわかりました。では、その実態はどうなのでしょうか?
また、クレアチンを普段から摂取されている方はどのような目的でクレアチンサプリを摂取されているのでしょうか?
クレアチンのサプリメントを利用された方のレビューを調べてみました!
今更ながら当時はもやしと呼ばれていました。
Amazon
悔しかったので本気で筋トレしてプロテインとクレアチンのんでみた。
筋トレ前2016/12/15身長164㎝体重44.7㎏
2017/1/1 49.1kg 2017/1/31 52.4㎏
2017/2/28 54.7㎏ 2017/3/31 58.4㎏
という感じでどんどん増えて久しぶりに会った人に驚かれる様になった。
本気で筋トレしてプロテインと一緒に飲むのがオススメ。
その代わり利尿作用が凄い。
個人的にはプロテインと一緒に飲んだほうが筋肉は付きやすかった。
クレアチンは短距離走者にとって必要なものです。毎年本格的に練習はじめるときに購入しています。調子が良くなっていると思っています。
Amazon
使い始めて1ヶ月、筋肉が大きくなってきた気がします。
Amazon
私の場合は他の方が書かれているようなむくみは、今のところありません。
継続して使ってみます。
アスリートのコンディショニングの記事の中で、脳神経にもよく集中力をたすけるとあった。どうかなあと半信半疑で摂取してみたら、プラセボなのか、頭がハッキリして仕事が捗る。運動も筋トレもしないのだけど、腎臓を悪くしない量を摂取し続ける予定です。高品質のこのを選んで良かった(他はしりません)。
Amazon
実態を調べると、クレアチンは特に「筋力アップ」や「短距離走のパフォーマンス向上」等を目的に摂取されている方が多いことがわかりました。また、「仕事の集中力を上げる」目的で摂取されている方もおられました。
クレアチンは、適量であれば身体に蓄積してもほぼ害はありません。クレアチンは疲労回復効果があることが確認されていますから、「普段の集中力アップ」を目的にクレアチンを摂取するのも良いかもしれません。
5.筆者オススメサプリメント3選!
「コストパフォーマンス」「品質」「効果」の面からおすすめのサプリメントを紹介します!基本、Amazonで入手できるものに絞りました。
クレアチンサプリメント選びのご参考になさってください!
5.1 オーガランド クレアチン (120粒)
コストパフォーマンス面でおすすめなのが、オーガランド提供のこのクレアチンサプリメント。オーガランド社は、日本国内のサプリメントメーカーで、「国産」ながらも低価格のサプリメントに定評があります。このサプリメントの難点はかなり多く錠剤を飲む必要があることです。しかし、だからこそ「手軽に」クレアチンの量を調節できるメリットがあります。
他のクレアチンサプリはプロテイン等と併用する関係上パウダータイプのものが多く、錠剤タイプは少ない傾向にあります。コストパフォーマンスと手軽さ面で非常におすすめのサプリメントです。
◉価格:¥680
◉総量:120粒(約24日分)
◉1日あたりの摂取量:1日4〜6粒
◉1日あたりの費用:約28円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/オーガランド-クレアチン-120粒/dp/B01KSVSHUK/ref=sr_1_43?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=クレアチン&qid=1589382535&sr=8-43
◉購入方法:Amazon
5.2 CHOICE NUTRITION CREATINE (クレアチン) 500g
品質面でオススメなのがCHOICE NUTRITION(チョイスニュートリション)提供のサプリメント。このサプリメントは、世界アンチ・ドーピング機構の指定機関で検査を受けています。だからこそ、スポーツを行う方でも使用することができます。また、そのクレアチン純度はなんと99.9%以上。一般市場に出回っているクレアチンサプリの中でも、トップクラスの「品質」を誇っています。
品質面を重視する方にぜひおすすめです。
◉価格:¥2,980
◉総量:500g(約100日分)
◉1日あたりの摂取量:1日5g
◉1日あたりの費用:約30円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/CHOICE-NUTRITION-チョイス-ニュートリション-CREATINE/dp/B017L7DCBI/ref=sr_1_51?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=クレアチン&qid=1589382535&sr=8-51
◉購入方法:Amazon
5.3 バルクスポーツ クレアチン 500g
「効果」を実感したい方におすすめなのがこの、バルクスポーツのクレアチンサプリメント。バルクスポーツのサプリメントは、先に紹介したサプリと同じく、99.9%以上のクレアチン純度を誇っています。また、こちらは公益財団法人日本健康・栄養食品協会の審査を経た国内工場で生産されており、品質・安心性も優れています。
このサプリのレビューを見ると、他のサプリメント以上に「効果を実感した」というレビューが多いことがわかります。効果を一度確認してみたい、という方にぜひお試しいただきたいサプリです。
◉価格:¥3,858
◉総量:500g(約100日分)
◉1日あたりの摂取量:1日5g
◉1日あたりの費用:約39円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/バルクスポーツ-クレアチン-500g/dp/B004EI6GOI/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8
◉購入方法:Amazon
6. まとめ
いかがでしたか?クレアチンは、「筋力向上」「パフォーマンス向上」「認知機能改善」に効果があります。クレアチンは筋力向上に大きな働きをし、また、クレアチンは「疲労物質である乳酸を産み出さない」だけに日常生活での疲労軽減も期待できます。
以前、日光(紫外線)を浴びていないと不足するビタミンDという栄養素について紹介しました。ビタミンDの不足は、免疫力の低下や骨粗しょう症のリスク向上を招きます。「運動するのはわかるけど、疲れるのはあんまり…」という方は、クレアチンを摂取してから野外運動に出かけると、疲労が軽減され、かつ調子良く運動をすることができます。
何事も、きっかけは「楽しさ」から始まります。
クレアチンは、ある意味運動に「楽しさ」というきっかけをつくる栄養素です。ポカポカと温かくなってきた今日、野外の出るきっかけとなれば幸いです。
[…] 名前だけだと、なんのことだかわからないサプリ、BCAA。近年では、以前ご紹介したクレアチン[1]と同様、筋肉トレーニングで重宝されているそうです。また、研究ではBCAAは免疫力向上に効果があり、主に「身体の強化」にオススメな栄養素だとか。そう思うと、BCAAはただ筋肉をつけるだけでなく、「健康な身体」を目指す際に重要な栄養素。今回は、そんなBCAAについて調査しました!学術論文や実態から、BCAAについてまとめます。 […]