サプリメント スキンケア

珈琲好きは不足する!? パントテン酸(ビタミンB5)の効果とは

美容 効果あり
Written by Kazuhito Sakai

「どこでもある酸」の意味をもつ、パントテン酸。その名の通り、肉や魚、穀物や豆類、きのこなど幅広い食品に含まれています。そのため、一般的には「不足することが稀な」栄養素とされています。ところが、世界の中で特に日本人に不足しがちな栄養素でもあるのです。

そんなパントテン酸、なぜ日本人に不足しがちなのか?また、不足するとどうなるのか?学術論文や実態から、パントテン酸の働きをまとめてみます!

1.パントテン酸とは

1.1パントテン酸について

パントテン酸は皮膚クリームなどに含まれている

パントテン酸は、糖代謝や脂肪酸代謝に重要な働きをもつビタミンで、どんな動植物にも必須です。古くは「ビタミンB5」と呼ばれていました。
この世に存在する多くの食物に含まれており、基本的に不足することは稀です。

酵母の生育を促す成分として発見され、のちにパントテン酸が不足したニワトリが皮膚炎を起こすことがわかったことで、ビタミンの一つとして数えられるようになったそう。身近な例としては、皮膚炎治療のための軟膏や皮膚保湿剤などに含まれています。
では、パントテン酸はどんなときに不足するのでしょう?

参考:健康長寿ネット「パントテン酸の働きと1日の摂取量」,2019 [1]

1.2 パントテン酸の不足

パントテン酸はカフェインによって不足することがある

パントテン酸は滅多に不足することがありません。しかし、パントテン酸は「コーヒーをよく飲む人」に不足しがちです。それは、コーヒーや紅茶に含まれる「カフェイン」を摂取すると、その作用でパントテン酸を消費してしまうため。日本は、一年間になんと47万トンものコーヒーを消費するコーヒー大国ですが、その分パントテン酸が不足しがちな国であるとも言えるのです。

ところで、世界、また日本でコーヒーが好まれるようになった理由はなぜかご存知でしょうか?「美味しいから」という理由ももちろん一つです。しかし、最も大きな理由は「労働によって生ずる社会的なストレスの解消のため」だそう。[2] 
はじめ、コーヒーは貴族の嗜みを真似た「嗜好品」として認識されていました。ところが段々、コーヒーのもつ覚醒作用、またストレス解消効果が、「労働中に摂取できる興奮剤」として社会に拡まっていきます。
パントテン酸が不足すると、疲労などを引き起こします。
そう思うと、近代以降の社会では労働中の疲労やストレスを軽減するためにコーヒーを飲み、それによってパントテン酸が不足し、余計に疲労を感じる…といった悪循環が、生じているのかもしれません。

参考:Oregon State University「パントテン酸」[3]

2. パントテン酸摂取の主な効能

さて、パントテン酸が不足すると、具体的にどんな症状が現れるのでしょうか?また、パントテン酸を意識的に摂取すると具体的にどんな効能があるのでしょう?

パントテン酸に関する研究論文を調査してみました!

2.1 動脈硬化予防

パントテン酸は動脈硬化を予防する

パントテン酸は、その摂取が動脈硬化の予防に直結することがわかっています。[4] 
動脈硬化の初期段階では、「C反応性蛋白」というタンパク質の影響で血管に炎症が起こります。
韓陽大学医学部の研究によると、パントテン酸の摂取量とC反応性蛋白の濃度は反比例する傾向にあったそう。

パントテン酸を多く摂取すればするほど、C反応性蛋白は減少する、ということがわかったのです。

動脈硬化が気になるときは、パントテン酸をより摂取すると予防が期待できます。

2.2 傷の治癒能力向上

パントテン酸は傷の回復を早める

カイロ大学とロンドン大学の「The potential role of B5: A stitch in time and switch in cytokine」という研究[5] では、パントテン酸(ビタミンB5)には外傷を治療する働きがあることが指摘されています。

パントテン酸は、医薬品の軟膏などによく含まれていますが、身体を病原菌から守る「免疫機能」の損傷を回復する効果も有望視されています。
ケガをしたとき、病気になったとき。
治療を早めるのは、パントテン酸の摂取です。

2.3 美肌効果

パントテン酸には美肌効果がある

パントテン酸は、先述の通り軟膏などによく用いられており、皮膚の治癒や皮膚炎に効果がある、とされています。「傷の治癒効果がある」とすると、パントテン酸は傷ついた古い細胞を入れ替えること、すなわち「若さを保つ」ことにも効果があるはずです。
東北大学大学院薬学研究科の研究[6]によると、パントテン酸が皮膚の一番上の、外見に触れる部分の肌細胞、「ケラチノサイト」の増殖・分化に不可欠だそう。
実はパントテン酸は、古い肌細胞を入れ替え、美肌をつくるのに必要な栄養素なのです。

3. パントテン酸の摂取目安量と注意点

3.1 摂取目安量

パントテン酸の摂取目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」[7]によると、パントテン酸の摂取目安量は

男性(18歳以上):5mg/日
女性(18〜49歳):4mg/日

※女性(50歳以上):5mg
※乳幼児、小児の方は推奨摂取量が異なります。厚労省サイトでご確認ください。

とされています。

また、日本人の平均一日パントテン酸摂取量は5.5mgとされており、多くの方は目安量+αのパントテン酸を摂取できている、といえます。
しかし、先述のようにパントテン酸はコーヒー・紅茶等に含まれるカフェイン、そしてアルコールを好まれる方は吸収量が落ちている可能性があります。

3.2 パントテン酸摂取の注意点

パントテン酸摂取の注意点

パントテン酸を過剰摂取した場合の副作用はあまり報告されていませんが、アメリカで一日に10000〜20000mg摂取した方の下痢症状が報告されています。

目安量を極端なほどにオーバーした摂取は、何らかの副作用が起こる可能性があります。
パントテン酸は「過剰摂取の心配がない」とされている栄養素ですので、パントテン酸を多量に含むサプリメントも数多くあります。極端なパントテン酸摂取をしないようにだけ、注意が必要です。

4. 利用者の口コミ・感想

以上、パントテン酸の摂取は「動脈硬化」や「外傷」、「美肌」に効果があることがわかりました。
ただ、それはあくまで理論上のもの。実態はどうなのでしょうか?
また、パントテン酸を意識的に摂取している方に美肌等以外の目的で活用されている方はいるのでしょうか??

パントテン酸のサプリメントを利用された方のレビューを調べてみました!

口周り~顎にかけてのにきびに効いているように思います。
気づいたらにきびが乾燥?枯れ果てており、ポロポロと剥けました。
毎年この時期に増える背中のニキビも、今のところ悪化していません。
 
※※※追記※※※
皮脂もニキビも劇的に減りました!
油取り紙とオサラバできる未来が来るとは感激です…
またしつこかった顎・口周り・コメカミ・背中のニキビがほぼなくなったため、肌に触れるのが楽しくなりました!
一日2粒ずつでほぼ1ヶ月でかなり変わったので、悩んでいる人はとりあえず飲んでみても良いかと思いました。

Amazon

四十路過ぎて久しい私、脂性肌に悩まされ続けた人生で初めて知ったパントテン酸。藁にもすがる思いだった青い季節はとうに越え、晩秋にさしかかり今更感満載ながらも飲んでみました。肌質の改善を目指して。昨日から。まだ2日目ですから、もう少し待ってレビュー書いたら良いのはわかりますが、とにかく一言言いたくて。便秘の方にはオススメです。私は便秘とは無縁な為、今かなり衝撃を受けています。肌にも地味に効果が出ますように。

Amazon

家族がピロリ菌の治療を2回も受けたため、その治療前はパントテン酸のサプリを加えなくとも、体調に違いは出なかったのですが、以後は、必ずパントテン酸を加えないと不調になる(栄養の吸収が悪くなるため?)ようになりました。

Amazon

鼻の病気にかかりやすい体質の為、調べたところパントテン酸が良いということで飲み始めました。やや大きめの粒ですが多目の水分と一緒に飲みこめています。現在患っている副鼻腔炎の治癒をめざして飲み続けようと思います。医者の薬と併用ですが、少しずつラクになってきてます。

Amazon

実態を調べると、パントテン酸は特に「ニキビ・皮脂対策」が目的として摂取されている方が多いことがわかりました。
皮脂は体臭の原因にもなりますので、体臭対策としてもパントテン酸は有効のようです。
他、パントテン酸は便秘や「鼻炎」にも改善効果が報告されています。

5.筆者オススメサプリメント3選!

「コストパフォーマンス」「品質」「美肌効果」の面からおすすめのサプリメントを紹介します!基本、Amazonで入手できるものに絞りました。パントテン酸サプリメント選びのご参考になさってください!

5.1 Source Naturals – パントテン酸のビタミンB5 500 mg 200錠剤

パントテン酸 サプリメント①

コストパフォーマンスでおすすめなのが、Source Naturals(ソース・ナチュラルズ)提供のこのサプリ。
Source Naturalsは、病気の「治療」よりも「予防」に重点をおいたメーカーです。それだけに原材料は植物由来のものに限定するなど、「自然」的な健康づくりを目指すことにこだわっています。
しかし、コスパはかなり良いのです。アメリカのメーカーだけに、日本ではまだあまり有名ではありませんが、高品質ながらコストパフォーマンスも優れているサプリメントです。

◉価格:¥2,410(内送料 ¥390)
◉総量:200粒(200日分)
◉1日あたりの摂取量:1日1粒
◉1日あたりの費用:約12円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/Source-Naturals-パントテン酸のビタミンB5-500-mg%E3%80%82200錠剤/dp/B00016AOFE/ref=sr_1_26_sspa?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=パントテン酸&qid=1585587449&sr=8-26-spons&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUExTlJJVTBDOVVON0s5JmVuY3J5cHRlZElkPUEwNjk1OTUxMTJDSUlKSkxJQ0RMNCZlbmNyeXB0ZWRBZElkPUEySjVZUUIzNkhJV1hHJndpZGdldE5hbWU9c3BfbXRmJmFjdGlvbj1jbGlja1JlZGlyZWN0JmRvTm90TG9nQ2xpY2s9dHJ1ZQ==
◉購入方法:Amazon

5.2 Nature’s Plus パントテン酸(ビタミンB5) 1000mg (タイムリリース型)

ビタミンB5 サプリメント②

品質面でおすすめなのが、Nature’s Plus(ネイチャーズ・プラス)提供のこのサプリ。
Nature’s Plusは、テレビCMなどで見聞きしたことがある方も多いかもしれませんが、1972年創業のアメリカのメーカーです。高品質な原料の使用、科学論文に基づくサプリづくり、第三者機関による品質・効能検証、等を行ったサプリメント製造が特徴です。特に、「第三者機関による検証」を自主的に行なっている点が品質面でおすすめできるポイント。
確実な効果と安全性を重視する方にぜひ、お試しいただきたいサプリです。

◉価格:¥2,569(送料 ¥510)
◉総量:60粒
◉1日あたりの摂取量:1日1粒
◉1日あたりの費用:約43円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/Natures-Plus-097467020603-パントテン酸(ビタミンB5)-(タイムリリース型)/dp/B00028MRPQ/ref=sr_1_58?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=パントテン酸&qid=1585589799&sr=8-58
◉購入方法:Amazon

5.3 マイナチュレ サプリメント シナジー 90粒

パントテン酸 サプリ③

「美肌効果」の面でオススメなのがこのサプリ。
インターネット上では、「脱毛・育毛」のためのサプリ、との声を多く聞きますが、美肌のための成分が数多く含まれているサプリメントでもあります。
特に、パントテン酸に加えビタミンCやビタミンB6、各種天然由来エキスといった成分を原材料に含んでいるのがおすすめポイント。「美肌」に有効とされている成分の多くを、このサプリで摂取できます。やはり一つの栄養素のみの摂取だけだと、美肌効果はあがりにくいものがありますが、いろいろなサプリメントを併用すルのも非常に骨が折れます。
一つのサプリメントに必要な栄養素が凝縮されている、という面で、このサプリメントの使いやすさには定評があります。

◉価格:¥5,048
◉総量:90粒(30日分)
◉1日あたりの摂取量:1日3粒
◉1日あたりの費用:約168円
◉URL:https://www.amazon.co.jp/マイナチュレ-サプリメント-シナジー-90粒/dp/B07DQB425Y?ref_=ast_sto_dp
◉購入方法:Amazon

6. まとめ

いかがでしたか?パントテン酸は、主に細胞の生成・分化や代謝に大きく関わっている栄養素です。基本、不足することは稀ですが、カフェインやアルコールを日常的に摂取する方はパントテン酸の吸収力が落ち、不足する恐れがありますので、注意が必要です。
さて、パントテン酸は実はいろいろなものに含まれています。この記事でも何回か触れた軟膏、シャンプーやトリートメント、育毛剤、化粧品など特に「美容」に関係する製品に何かと多く含まれている傾向にあります。やはりこれはパントテン酸が「外見の」細胞に効果があることに関係しているため、と思われます。
では、パントテン酸は経口摂取ではなく「肌に塗る」だけでも効果はあるのでしょうか?実際、おすすめはできませんが効果はあります。それは、パントテン酸を口から摂取しても肌まで栄養素が回らない場合に応急的にパントテン酸を補給できるため。
肌以上にパントテン酸を必要としている部位があれば、そちらに栄養が回ります。ある意味、パントテン酸を「肌に投与する」ことは疲労時にエナジードリンクを飲むような即応的なもので、「健康的な」方法とは言い難いのです。

健康的な身体づくりをすること、その一歩は「日常」にある栄養素を見つけてみることです。そしてもし、栄養素に興味を持たれたなら、サプリメント情報が健康の一助になれば幸いです。

About the author

Kazuhito Sakai

Add Comment

  • […] クオリティの面でオススメなのが、小林製薬提供のこのイチョウサプリです。イチョウ葉エキス(フラボノイド配糖体28.8mg、テルペンラクトン7.2mg)のほか、美肌効果をもつパントテン酸[11]、身体の不調を改善するビタミンB1 [12]、免疫力アップ・ストレス軽減効果があるビタミンB6 [13]が含まれています。記憶力を改善し、なおかつアンチエイジング、身体のだるさなどの解消が期待できます。また、製薬メーカー大手だからこその品質、徹底した管理で安全性も折り紙付き。「イチョウで記憶力アップをしてさらに健康も良くしたい!」という方に、ぜひお使いいただきいただきたいサプリメントです。 […]